2024.09.25
専門知識・解説

水処理とは何か?仕組みや処理方法などわかりやすく解説

水処理とは何か?仕組みや処理方法などわかりやすく解説

水は人が生きていくために欠かせないものです。生活の中だけでなく農業用や産業用などあらゆる場面で水が必要とされています。

水は無限ではありませんから、汚れた水をきれいにし、自然にかえすことも必要です。
人が利用するため、または自然にかえすため、水から汚れを取り除くことを水処理といいます。

水処理とはどういうものか、水処理の種類や、スイレイの水処理についてご紹介します。

水処理とは水から不純物を取り除いてきれいにすること

水処理とは、一言でいうと、目的や用途に合わせて水をきれいにする処理のことです。

水処理の目的は大きく分けて、2つあります。

ひとつは、水質の改善です。私たちは川の水や地下水を生活用水や工業用水として使っていますが、水はそのままでは使えません。不純物を取り除き、用途に合わせた水質改善を行なっています。

  • 生活用水:人の健康を害さないよう、病原菌やにおい、色などを除去して安全な飲料水を作る
  • 工業用水:用途に合わせて水質基準を満たせるよう処理を行う
  • 排水処理:有害物質を取り除き、自然環境への負荷を抑えながら放流する

もうひとつは、水のリサイクルです。

一度使用した水は、自然にかえすだけでなく、再利用が可能です。飲料水としては使えなくても、トイレ用の水など、不純物さえなければ使える場所で再利用することによって、節水と環境保護に役立ちます。

これらのさまざまな水処理を行う施設が、水処理プラントです。

凝集沈殿ろ化システム

凝集沈殿ろ化システム

水処理の種類

水処理プラントで行われる水処理には、いくつか種類があります。

物理的水処理

物理的水処理とは、水中の有害物質や不純物を物理的な力を使って取り除く方法です。

【物理的水処理の例】

  • 濾過:砂や活性炭などのフィルターを使って除去
  • 沈殿:底に沈澱した不純物を除去(水より比重が重いものに使う)
  • 浮上:浮いてきた不純物を除去(水より比重が軽いものに使う)
  • 遠心分離:遠心力を利用して不純物を分離
  • 膜分離:半透膜などを使って分離

処理できる不純物の種類は限られてしまうものの、化学薬品を使わないので環境への負荷が低く、ランニングコストも比較的安い方法です。

化学的水処理

化学処理とは、化学反応を利用して不純物を除去する方法です。

【化学処理の例】

  • 中和:酸やアルカリを添加して、水のpHを調整し中性にする
  • 酸化・還元:化学反応を利用して有害物質を除去する
  • 吸着:活性炭などの吸着剤に有害物質を吸着させる

処理する物質によっては高度な技術が必要とされますが、物理的処理が難しい物質や特定の有害物質を効率的に除去できるというメリットがあります。

生物的水処理

生物的水処理とは、微生物の働きを利用して有害物質を分解・除去する方法です。

【生物的水処理の例】

  • 活性汚泥法:微生物の塊を培養して有機物を分解
  • 生物膜法:微生物膜を形成させて有機物を分解
  • 硝化脱窒法:微生物の働きで水中のアンモニアを除去
  • 嫌気処理法:嫌気性微生物を使って有機物を分解

微生物を利用するため、すべての物質を分解・除去できるわけではありませんが、環境への負荷が低く、処理後の水質も安定している水処理の方法です。

水処理施設は適切なメンテナンスが欠かせない

水処理プラントは24時間365日稼働しているので、修理やメンテナンスが欠かせません。

  • 設備の点検・整備
  • 消耗品や予備部品の交換
  • 制御システムの調整
  • 塗装や防錆などの作業

排水量が水処理プラントの規模と処理能力を上回ってしまうと水質の悪化を招きやすく、長く使っていれば、施設の老朽化等のトラブルも起きやすくなります。

水質の悪化で水質汚濁防止法に抵触してしまった場合、行政指導を受ける可能性もあります。常に適切なメンテナンスが必要であり、場合によっては設備を新しくする必要も出てきます。

メンテナンスや設備更新にはお金もかかりますから、なかなか踏み切れないこともあるでしょう。しかし「まだ大丈夫」と使い続けていると、思わぬトラブルにつながる可能性があります。

修理や更新のコストは頭の痛い問題ではありますが、避けては通れない問題です。適切なタイミングで、適切な発注を行なっていくことが何よりも大切です。

水処理プラント担当者のお困りごと

水処理プラントを運転・管理していく中で、以下のようなお困りごとがよく見られます。

  • 水質が不安定
  • 設備を新しくしたい
  • 水処理のコストを削減したい
  • 次の担当者が決まらない

やはり、水質と設備関連のお悩みが多いようです。

弊社のアンケート結果でも、最も多いお困りごとは「設備の老朽化・設備の劣化」でした。

水処理プラントの耐用年数は5年〜20年といわれていますが、あくまでも目安です。実際の耐用年数は、以下の要因によって大きく変わります。

プラントの規模・処理能力 大規模なプラントや高処理能力のプラントは、小型のプラントや低処理能力のプラントよりも耐用年数が短くなる傾向があります。
適切なメンテナンス 定期的な点検・整備が適切に行われているプラントは、そうでないプラントよりも耐用年数が長くなります。
設計・施工・材料 設計・施工が適切に行われ、高品質な材料が使われているプラントは、そうでないプラントよりも耐用年数が長くなります。

水処理プラントの耐用年数を少しでも伸ばすためには、専門知識と経験が豊富な業者に依頼すること、そして定期的な点検・整備を行なって、もし異常があれば早期に対応することが重要です。

私たちスイレイは、現在、約3100社の定期点検を請け負っています。緻密な検査によって水処理システムの寿命を伸ばすだけでなく、既存設備の改良・更新の提案も得意としています。

次章からは、スイレイの水処理について詳しくご紹介します。

スイレイの水処理とは?

スイレイは、50年以上にわたる経験から蓄積された独自のノウハウと最新のテクノロジーを融合させ、あらゆる業種の工場排水に対応する高品質なサービスを提供することにより、お客様の水質保証を実現します。

 

<お客様のニーズに合わせた最適な水処理システム>
水質基準値を満たす放流型から、水を外部に出さない完全クローズドシステムまで、お客様の求める水質基準に合わせて、最適な水処理システムを提供しています。

<安心・安全な設備運営>
スイレイは、設備運営に欠かせない薬品・消耗部品も厳選して提供しており、お客様の設備の安定稼働と水質維持をサポートします。

私たちスイレイの使命は、「美しい水をつくる、美しい水を創造しつづける」ことです。

地球上のすべての生物にとって、水は命の源です。スイレイは、一度使われた水に再び命を与え、水本来の美しい姿に戻し、自然にかえすことを目指しています。

さまざまな工場排水に合わせた水処理システムの構築・設計・施工・管理を行うのも、美しい水を創造しつづけるため。お客様のニーズに耳を傾け、最適な設計と設備スペックを備えた完全オーダーメイドの水処理設備を提供することで、お客様が水を再利用し、「美しい水」を創造することを支援しています。

お客様アンケートの結果をご紹介!

日頃からお世話になっているお客様にアンケートを取らせていただいた結果もご紹介します。

  • お役立ち力:4.2
  • 提案力:3.7
  • 対応力:4.1

総合力:4.0という高い評価をいただきました。ありがとうございます。

【お役立ち力】

  • 現在の担当者の方達は、とても丁寧な作業で安心感があります。
  • 担当者の皆様の提案や対応が本当に素晴らしく、本当に感謝しております。

 

【提案力】

  • 困っていることに確実に対応していただいているので、提案される案件は少なくなっている(安定して使用できている)
  • 来季の設備改修の提案に期待しています。

 

【対応力】

  • 良い印象を持っています。
  • 依頼した修理や工事の内容には満足している。

私たちスイレイは、創業以来、50年以上もの間、お客様の工場から排出される水を、自然にかえせる美しい水へと浄化し、地球環境保全の一翼を担ってまいりました。

今後も、お客様の多様なニーズにお応えするため、これまで培ってきた経験と独自のノウハウを活かし、最新技術も積極的に導入することで、さらに高度な水処理システムを構築してまいります。

単に水をきれいにするだけでなく、お客様の事業活動全体を考慮し、環境負荷の低減、コスト削減、資源の有効活用にも貢献できるような企業、そして、客様と共に美しい水を未来へつなぐパートナーとして歩み続けていける企業でありたいと思っています。

まとめ

水処理とは何か?水処理の種類などをわかりやすく説明するとともに、スイレイの水処理についてもご紹介しました。

水処理プラントの維持管理、修理などお困りごとがございましたら、ぜひ一度、私たちスイレイにご相談ください。

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